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敗戦後初めて観た外国映画だった。おかしくて、おかしくて、転げそうで、腹の皮がちぎれるほど笑いこけた。チャップリンの名作黄金狂時代でした。戦時中、すべて人間らしい情緒を奪われた日本人にとって、よけいに笑いが爆発したのかもしれない。その後、モダンタイムス、ライムライトが国内で上映されたが笑いの点では黄金狂時代が特に秀でている。
文明の実みのり、居ながらにしてＶＴＲで彼の全生涯、すべての作品を鑑賞し、彼の全作品の根底に流れるシナリオは、若しかすれば、１８４７年マルクスとエンゲルスにより起草された共産党宣言、その後だされた空想から科学への著作が、喜劇により具体化されているのではと思えるのです。何故なら
両著作は当時世界のベストセラーで．ひろく世界の労働者から読まれています。ちなみにチャップリンの作品の制作年代を整理しました。
是非機会があれば全作品を鑑賞してください。現代の世相の先見性と不滅の哲学が伺えます。
キッド（１９２１） のらくら（１９２１） パリの女性（１９２３） 給料日（１９２５） サーカス（１９２８）
黄金狂時代（１９２５） 街の灯（１９３１） モダンタイムス（１９３６） 独裁者（１９４０） 殺人狂時代（１９４７） ライムライト（１９５２） ニユーヨークの王様（１９５７）
資本主義のはじまりが金本位制であるならば、黄金狂時代の発想には雄大な意図が見えるのです。